学校ビオトープを作る上で、どうしてこういう形になったのか 
が問われることがあります。
この渋川小学校
学校ビオトープの場合、概要は

用地面積 約220平米
池の面積 約 70平米
目的魚影 メダカ
目的植物 地域植物
自然環境再生、復元型
常水位、流水型
平均水位 30cm
最深部  80cm
隣接水路より常時ポンプアップ(循環)

どうしてこういう形になったか
「計画編」

 大人、子供で先進学校ビオトープの視察。
ビオトープ作りから、活用、運営に至るまでをガイダンス、レクチャーを受ける。
その後、参加した大人、子供それぞれの立場で、これから作るビオトープについて、何を目的とするか、生き物、植物・・・・その他、意見、希望、アイデアを
ワークショップを開催し、全ての人から徴収。これらを基に、計画図を発表、提案、承認を経る。
 工事途中でのアイデアの追加、思考錯誤も繰り返しながらの覚悟。
小川の再現、草や石ころだらけの流水部分、
せせらぎの音が聞こえる流れ≠再現。
水辺の砂地部分の演出、湿地帯の再現、
水の溜り、深みを流れの曲部に配置。
石ころ底の流れ、泥底、砂底・・・・橋、デッキ、飛び石、階段、島、植栽のいろいろなどなど。

「施工編」

 学校ビオトープを作る上で、この渋川小学校、学校ビオトープの場合
地域協働合校 が事業主体にあります。
 小学校の学区割りで、各学区ごとに、学校・子供たち児童・保護者・PTA・子供会・老人会・自治連合会・商工会・地域企業・各種町内団体・公民館・行政・等々これらの有志で構成されるもので、ビオトープづくり実行委員会も、ここからのボランティア参加となった。

 ビオトープの専門家や有識者が不在で始まり、スタッフの勤勉なる学習で あちらこちらブチ当りながらも試行錯誤を繰り返し、それぞれが ひとつの目標を意識しながら、成長を遂げ 作り上げて来たと思う。

 学校の児童たち。授業時間を割き、「総合の時間」に各学年 各クラス毎にすべての子供が、スコップや移植コテを使いバケツを持ち、一輪車をも押し穴掘りや石ころ拾い、池の法面成形の作業にも携わり、ぼくたちの、わたしたちのビオトープという意識を持ってもらいました。
 現場外では、地元植物や昆虫の生息調査、完成後の指標に繋がるモニタリング。
後日の植物採取や植え込み作業をしてくれました。

 子供たちと、保護者の親子作業日やPTAのお母さん、お父さんだけの作業日も設け、現場に入って泥にまみれいただきました。
 学校の先生や公民館職員は常時、作業に加わってもらっておりました。

6月から12月までは毎月隔週(月2度)の土曜、日曜の午前中作業。1月2月は毎週土曜日の午前、午後に作業を実施。これはボランティアの集まり易さを考えたものです。実行委員のスタッフ以外では、工事期間中、数回の広報で参加を募りました。特に、定年で現役を退かれたばかりの若い お年寄り の参加が多く見られ
頼もしいかぎりでした。


掘削作業に手作業が必要な訳

 協働合校による手作業、手作りが基本で始まったものですが重機による掘削には その土中の生態系を調査することなく 大きく切り取ってしまう危険性があるということ。また水脈等の決壊が有り得ること。で復旧の難しい結果に結びつく可能性があるからです出来うる限り、埋蔵文化財の発掘をするくらいの繊細な掘り方で進めていくことそんな気持ちが土中の生物を知ることにもなり、一連の生態系を学びまた再生、復元の意識につながります。

重機掘削作業に至った訳

 与えられた用地は運動場の一角と言うこともあって学校用地が従前は水田跡地で 耕作されなくなって相当期間荒地になっていたことや接道する道路との高低差などから相当量の盛土がされており運動場の地盤の安定を図るため 地盤改良がされており地表面から60〜80センチはケミカル材で固められていました。
 一部廃材と思われる舗装材の破片なども埋まっており(行政からの知らせはありませんでした)人力による掘削作業はすぐに行き詰まりました。既に用地土中は改変されてしまっていた事実があったからです。

 残土処分や田んぼの土の搬入には 地元土木事業の関係者。給水装置は やはり地元設備事業者。と、お世話になりました。

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工事期間平成15年 6月 〜 平成16年 2月 

渋川小学校ビオトープづくり実行委員会

平成16年(2004年)3月7日(一応の完成)

ビオトープづくり 2

穴掘―法面成形

運動場の地盤改良安定剤のため手作業での掘削作業を断念した。

穴堀り作業と法面成形 03.07.16 .24 .30

←総合学習時間の作業2年

 

03.07.24

↓重機による掘削作業

03.07.16

総合学習時間での作業4年↑

 人力による掘削の進展がみられず ついに重機の導入 →

03.07.30

←PTAのお母さんたちも力強い戦力になりました。

わんぱくプラザ同時共催→

←法面成形作業、石ころ拾い

法面、床面(底)均し作業→

夏休み最後の作業日に大勢の人たちが作業に参加してくれた。この日の参加延べ人数はなんと83人を数えた・

【再生 復元型学校Biotope】

掘削土が良質でなく、流用転用が出来ず、全処分となったため、残土処分に唯一多額の費用を注ぐことになってしまった。

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防水―防水押え

法面成形、床面均し、防水シート貼り、防水シート押え

ゴムシートを貼る面の整成作業、シート貼り 03.09.23 .07 .13

03.09.23

←法面成形

粘土質の田の床土を法面用に搬入  ↓

 ↑ 法面成形、床面均し作業

 

03.09.28

ゴムシートを張る前の床面均し作業 →

03.10.11

←粘土質の床土でブロック作り、渋川小学校ビオトープのオリジナル工法です。

ゴムシートを貼った時の押さえ用に、また法面積み上げ用に使います。    →

03.10.12

←ゴムシートを敷きながらブロックを並べる。風にあおられないですむ。

傾斜のキツイ部分は麻袋を利用して粘土で固定する。 ↓

↑ゴムシート敷き込み作業。裸足になり、傷めないように、穴を開けないように慎重に。

03.10.25

ゴムシートの上に粘土ブロックを積み上げていく。    →

シブビオオリジナル道具

手作り木ゴテ、タコ 

【再生 復元型学校Biotope】

シブビオオリジナル材料

肥土(粘土質系)ブロック

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最終更新日 : 2016/12/10